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消費税とは

消費税は、消費にたいして、広く公平に負担を求める間接税です。

消費税の課税対象は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡、貸付け及び役務の提供と外国貨物の輸入です。

 

この消費税は、生産及び流通のそれぞれの段階で、商品や製品などが販売される都度その販売価格に上乗せされてかかりますが、最終的に税を負担するのは消費者となります。

 

事業者は、課税期間ごとにその課税期間の終了の日の翌日から2か月以内(個人事業者は翌年3月31日)に、納税地を所轄する税務署に消費税の確定申告書を提出するとともに、その税金を納付する必要があります。

 

【記事目次】消費税の実務解説

 

1.納税義務者

 

2.消費税額の計算の流れ

 

3.中小事業者の特例

 

4.経理のための『ワンポイントアドバイス』

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消費税
 (1) 納税義務者

〇 国内取引

国内取引の場合には、事業者は事業として行った資産の譲渡や貸付け、役務の提供について消費税の納税義務を負います。事業者でないものは、納税義務を負いません。

 

〇 輸入取引

輸入取引の納税義務者は、その輸入品を保税地域から引き取る者です。したがって、事業者だけでなく給与所得者や家庭の主婦なども輸入品を引き取った場合には、納税義務を負います

 

 (2) 消費税額の計算の流れ

(1) 課税売上に係る消費税額の計算

① 売上取引の課税区分
下記の区分に従い、 売上取引を区分します。

国内取引

課税対象取引

課税取引

6.3%課税取引 課税売上高
0%課税取引
(輸出免税等)
輸出免税売上高
非課税取引 非課税売上高
課税対象外取引(資産の譲渡等に該当しない取引) 対象外

② 課税売上に係る消費税額の算出
以下の計算式により、課税売上に係る消費税額を算出します。

(算式)課税売上に係る消費税額= 課税売上高(税抜)× 消費税率(6.3%)

③ 課税売上割合の算定
以下の計算式により、課税売上割合を算出します。

※ 課税売上割合=

課税売上高(税抜)+ 輸出免税売上高

課税売上高(税抜)+ 輸出免税売上高 + 非課税売上高

 

 

(2) 課税仕入れ等に係る消費税額(仕入税額控除)の計算

① 仕入取引の課税区分

下記の区分にもとづき、仕入取引を区分します。

国内取引

課税対象取引

課税取引

6.3%課税取引 課税仕入高
非課税取引 非課税仕入高
課税対象外取引(資産の譲渡等に該当しない取引) 対象外

輸入取引

課税取引(課税貨物の引取) 課税仕入高
非課税取引 非課税仕入高

② 課税仕入等に係る消費税額(仕入税額控除)

課税仕入れ等に係る消費税額のうち、課税売上げに係る消費税額から差し引く金額(仕入税額控除)を算出します。仕入税額控除の計算方法は、課税売上高の規模によって計算方法が異なります。

≪課税売上高が5億円超の場合≫

課税仕入れ等に係る消費税額の全額でなく、課税売上に対応する部分のみが控除されます。「個別対応方式」「一括比例配分方式」のいずれかの方式によって計算した仕入控除税額を、その課税期間中の課税売上に係る消費税額から控除します。
 
個別対応方式
一括比例配分方式
判定 「個別対応方式」「一括比例配分方式」のいずれかを選択適用
課税仕入れ等に係る消費税額

① 課税売上のみに要する課税仕入れ等に係るもの

② 非課税売上のみに要する課税仕入れ等に係るもの

③ 課税売上と非課税売上に共通して要する課税仕入れ等に係るもの

 に区分します。

区分しない
仕入税額控除の計算 仕入控除税額=①の消費税額+(③の消費税額×課税売上割合〉 仕入控除税額=課税仕入れ等に係る消費税額×課税売上割合 

 

≪課税売上高が5億円以下の場合≫

課税売上割合が95%以上の場合、課税期間中の課税仕入れ等に係る消費税額の全額を控除します。(全額控除方式)
課税売上割合が95%未満の場合、課税仕入れ等に係る消費税額の全額でなく、課税売上に対応する部分のみが控除されます。「個別対応方式」「一括比例配分方式」のいずれかの方式によって計算した仕入控除税額を、その課税期間中の課税売上に係る消費税額から控除します。
事業区分
全額控除方式
個別対応方式
一括比例配分方式
判定

課税売上割合が95%以上

課税売上割合が95%未満の場合選択適用

課税仕入れ等に係る消費税額 区分しない

① 課税売上のみに要する課税仕入れ等に係るもの

② 非課税売上のみに要する課税仕入れ等に係るもの

③ 課税売上と非課税売上に共通して要する課税仕入れ等に係るもの

 に区分します。

区分しない
仕入税額控除の計算

仕入控除税額=課税仕入れ等に係る消費税額

仕入控除税額=①の消費税額+(③の消費税額×課税売上割合〉 仕入控除税額=課税仕入れ等に係る消費税額×課税売上割合 

 

≪基準期間の課税売上高が5千万以下の場合≫

基準期間の課税売上高が5千万以下の場合、簡易課税制度を選択することができます。
簡易課税制度では、課税仕入れ等に係る消費税額を、みなし仕入れ率を使って簡易的に算定します。
(算式)仕入税額控除= (課税標準額に対する消費税額―売上げに係る対価の返還等の金額に係る消費税額)×みなし仕入率
事業区分
みなし仕入率
該当する事業
第1種事業
90%
卸売業
第2種事業
80%
小売業
第3種事業
70%
農業、林業、漁業、鉱業、建設業、製造業、電気業、ガス業、熱供給業及び水道業等
第4種事業
60%
飲食店業等
第5種事業
50%
運輸通信業、金融・保険業、サービス業等

第6種事業

40%

不動産

 

 

(3) 消費税の納税額の算定

消費税額及び地方消費税額は、次の算式により算出します。

消費税額 課税売上に係る消費税額一課税仕入れ等に係る消費税額
地方消費税額

消費税額×17/63

 

(4) 消費税の確定申告

課税事業者は、課税期間の末日の翌日から2ヶ月以内に、税務署長に消費税及び地方消費税の確定申告書を提出する必要があります法人税とは違い申告期限の延長は設けられていないことに注意が必要です。なお、個人事業者の消費税の確定申告と納税の期限は2月末日ではなく、3月31日までに延長されています。

個人事業 課税期間の翌年の3月末日までに確定申告(税務署)
法人事業

課税期間の末日の翌日から2ヶ月以内に確定申告(税務署)

 

≪ 中小事業者の特例 ≫

〇 免税事業者

課税期間に係る基準期間及び特定期間の課税売上高(給与等支払額)が1千万円以下の事業者(資本金1千万以上の法人を除く)は、消費税の申告納税義務を免除されます
個人事業

課税期間に係る基準期間の課税売上高が1千万以下

特定期間の課税売上高、給与等支払額が1千万以下

免除される
法人事業 資本金1千万未満
それ以外 免除されない
※ 基準期間=

個人事業者はその年の前々年、法人はその事業年度の前々事業年度

※ 特定期間= 個人事業者はその年の前年の1月から6月までの期間、法人は、原則として、その事業年度の前事業年度開始の日以後6ヶ月の期間

 

〇 簡易課税制度

課税期間の前々年又は前々事業年度の課税売上高が5千万円以下で、簡易課税制度の適用を受ける旨の届出書を事前に提出している事業者は、簡易課税制度の適用を受けることができます。

簡易課税制度は、課税仕入れ等に係る消費税額を、みなし仕入れ率を使って簡易的に算定することができる制度です。

(算式)仕入税額控除= (課税標準額に対する消費税額―売上げに係る対価の返還等の金額に係る消費税額)×みなし仕入率

 

 

経理のための『ワンポイントアドバイス』

消費税は、最終的に税を負担するのは消費者ですが、納税に関しては、事業者が、生産及び流通のそれぞれの段階で販売時に消費税を預り、消費者に代わって税務署に申告納税する制度を採用されています。

 

消費税の計算では、まず、消費税の課税対象となる取引か否か仕訳段階における正確な課税区分が重要です。

多量な日常業務を正確に処理するため、会計システムを使った効率的な運用が求められるポイントでもあります。

 

また、消費税は、法人税と違って赤字でも納税額が発生するほか、一般に納税額が多額になるため、納税資金を忘れず確保することが重要となります。

 

なお、消費税には、課税事業者の選択適用、簡易課税制度の適用、仕入税額控除の計算方法など、納税額に影響がある選択肢がいくつもありますが、納税額を最適化するためには、課税売上の予測シミュレーションにもとづいた専門的な判断が必要になります。専門家である税理士とよく相談の上で、最善の選択をしていただくことをお勧めいたします。

 

次は所得税の実務解説について見る

 

 

 

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