個人事業と法人の税金の違いを教えてください。
個人事業に関連して必要な税務申告は、所得税、消費税、源泉徴収事務です。ほかに住民税と事業税がありますが、これらは、所得税の申告結果をもとに計算通知されることになっていますので、通常申告事務は不要です。
これに対し、法人は、法人税・法人住民税、法人事業税、消費税、源泉徴収事務の申告が必要となります。 個人事業と比較すると法人の確定申告は提出すべき書類が多く、個人事業のほうが比較的簡易な手続で済むケースが多いようです。
また、個人事業は、1月~12月を会計期間として申告事務を行いますが、法人は、法人ごとに定めた会計期間により申告事務を行います。
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○ 経理のための『ワンポイントアドバイス』 | ||
法人には、個人事業と比較して、欠損金の繰越可能期間が長いことや、税率も比例税率であること、また、各種節税策もとりやすいなど、税務上のメリットが多くあります。
しかし、一方で、個人事業と比較すると法人の確定申告は、対象となる税目が多く、また、提出すべき書類も多くて難解です。 たとえば、個人事業において、年に一回の所得税と消費税の確定申告は必須ですが、法人においては、法人税と消費税の申告に加え、法人住民税や法人事業税、源泉徴収などの税目が必要となるなど、対象となる税目が多い分煩雑となります。
また、個人事業では、所得税の申告は、決算書や収支内訳書など簡易な帳票の添付で済む一方で、法人税の申告は、財務諸表や科目内訳書、各種別表など少なくとも20枚以上の帳票の提出が必要になるなど、税務申告のボリュームは大きく異なります。
ベンチャー経営においては、このような煩雑な税務申告を効率よく済ませ、また、税務上のメリットを十分享受できるように、専門家である税理士とよく相談していただくことをお勧めします。
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